古久保さんは、文字通り初舞台。

  
はい。まったくの初めてです。もともと舞台には興味はなかったんです。
  どちらかというと映像(TVや映画)での演技をやりたくて。大阪の俳優養成
  所にも通ってたんですが、映像コースにいました。

映像と舞台では、表現方法が違いますよね。

  全然違います!こんなはずじゃなかったのに、と落ち込みました(笑)。

興味がなかった舞台をやろうと思ったのは、どうしてですか。

  
前回の公演(「Relater」)を観て面白かったので、舞台もいいなと(笑)。
  それで、ノスタルジアのワークショップに参加したんですが、そのワーク
  ショップもとても面白かった。これはどうしてもやってみたいと思って、主宰の
  岡崎さんに言ったら「やれば」って。

そして実際に稽古が始まったわけですが。

  
最初は無理だと思いましたね(笑)。養成所で学んだことが、ほとんど役に
  立たない。特にノスタルジアの舞台は、いわゆるリアリズム演劇じゃないか
  ら。これが、ホームドラマとかだと違ったんでしょうけど。なんていうか、見て
  いると出来そうなんだけど、やってみると出来ないんですね。
  本当に難しい。

ノスタルジアの稽古はとても厳しいというウワサですが。

  
全然、厳しくないですね。もちろん、いいものを作るということに関しては、
  すごくシビアですから、ハードルは高い。
  でも、そのハードルをひとつひとつクリアしていくのは、とても楽しいから、稽古
  が厳しいだなんて思ったことはありません。それに岡崎さんは、怒らないで
  役者を楽しませながら芝居を教えていくタイプの演出だから、稽古場はいつも
  笑いが絶えません。

今回の舞台について。

  
台本を読んで思ったんですが、すごく計算されています。ちょっとしたことが
  伏線になっていたりして。私、初舞台だから、とにかく失敗しないように頑張
  って、きちんと表現したい。

                                    (取材・文 nick)




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