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「ペリペティア」「Relater」に続いて、ヒロインの役ですね。 今までは、いわゆるイイ人の役が多かったわけですが、今度はワルイ人 です(笑)。 岡崎さんには、一度、悪女をやってみたいって、ずっとアプローチはして たんです。でも、台本をもらった時は正直言って後悔しました。自分の思い 描いていた悪女像とは全然違ってたから。こんな役、私にできるのかって。 岡崎も木村さんが初めて台本を読んだ時、すごく不安になったらしいですよ。 そうでしょうね(笑)。もう、どうしようと思ったもの。 でも、この前、岡崎が言ってました。「陽子は良くなったよ」って。 本当ですか?それ、うれしいです。自分が思っていることと、実際にやれる ことのギャップにずいぶん悩んだから。もちろん、今でもいっぱい悩んでる わけですけど。自分からやりたいって言いだしましたからね。逃げるわけに はいかない(笑)。それに、カルメンという役は、とても気に入ってるから、 絶対にいい芝居をしたい! 岡崎の演出ってどうですか?自分では和歌山で一番優しい演出家だと 言ってますが(笑)。 優しいですよ、本当に。怒らないですね。もっと怒ってもいいんじゃないかと 思うくらい。 私、稽古場でよく泣いちゃうんです(笑)。言われたことができなくて、それが 悔しくて。でも岡崎さんは「おれの言い方、キツかったかな」って。 そんなこと全然ないです。もっと、陽子を叱って下さい(笑)。 木村さんがノスタルジアで舞台を続けている理由は。 ノスタルジアが創り出す世界が好きだということが一番。 台本も演出も岡崎さんでしょ、まさに岡崎ワールドですね。普通じゃないです よ、あの人は(笑)。もちろん、いい意味で、ですけど。 稽古が始まってから、公演が終わるまでの数ヶ月は、非日常の世界ですね。 これで、台本が最初に全部あれば言うことナシです。 稽古の初日に、どれくらいできてるんですか、台本は。 そうですね。10ページあればいい方です。中谷さんや西鳥さんの話による と、昔は初日に1ページもなくて、稽古にならないので、仕方なく、みんなで お酒を飲みに行ったこともあったんですって。 じゃあ、稽古が始まってから、少しずつ台本が届くわけ? ええ。2ヶ月くらいかけて少しずつ。だいたい、公演本番の1ヶ月前にはそろ います。それから手直しが入って、決定稿は、そうですね、本番の2週間前 くらいかな。 それは役者さんたち、大変でしょう。 大変です!物語の展開も結末もわからないし。どれくらいセリフを覚えない といけないのかもわからない。 役作りも途中で修正していかないといけないし。でも、きっといい舞台になる だろうと信頼して、みんな耐えているんです(笑)。 今回の舞台について。 今回に限らず、ノスタルジアの舞台は、世の中の動きをいつも、何らかの カタチで取り入れてる。お客さんがエンターティンメントの部分だけではなく、 そういったメッセージに共感してもらえたら、とてもうれしいです。 (取材・文 nick) |