「Relater」に続いて2回目の舞台ですね。

  今回は、前回よりもずっと楽しいです。私、緊張ってしないんですね。

中村さんは、舞台装置と衣裳も担当ですね。

  衣裳はポップですよ(笑)。最初は、もっとリアリティのあるものを考えていた
  んだけど、岡崎さんからポップにして欲しいという依頼があったので。
  それに、スペインの色彩を使うのと、時代と場所を限定させないという制約も
  あった。物語とのバランスがどうなるか。お客さんがどう思ってくれるか。
  実はちょっと心配(笑)。だって、初めてなんです、舞台衣裳のデザインは。

日本画を専攻されていたそうですから、ポップというのは苦労しました?

  デザインの勉強もしていたので、ある程度プランが決まってからは、わりと
  楽しく作業ができました。

舞台装置はとてもシンプルですね。

  まず、岡崎さんから、布を使うという指定があって、照明の大谷氏のアイデア
  をもとに考えました。衣裳がポップなので、その反対に落ち着きのある感じに
  仕上げました。

舞台装置と衣裳ですから、舞台のイメージ作りに大きな影響力がありますね。

  そんな、心配をあおるようなこと言わないで下さい(笑)。
  私は、ノスタルジアの創る世界が好きなんです。ちょっと夢を見ているみたい
  な舞台が。それを壊すことになったらどうしよう(笑)。

夢を見ているような舞台ですか。

  ええ。足が地面から10センチくらい浮いている感じがします。
  でも、話のテーマは考えさせられることが多い。そう、地に足が着いた内容
  なんですよね。それに、時代は現在でも過去でも未来でもないし、スケールが
  大きいですよね。そういった物語性にも惹かれます。

今回の舞台について。

  ノスタルジアの舞台の特徴だと思うんだけど、パズルのようなシーンの断片が
  ラストに近づくにつれて、どんどん納まるべきところに納まっていく面白さを、
  お客さんに楽しんでいただければうれしいです。

                                    (取材・文 nick)




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